平成30年度の介護報酬改定で、4月から「排せつ支援加算」がスタートしました。いま、“排泄をどのように看ていくか?”は、これまで以上に注目されています。
リハノメでは、全3回にわけて、排泄ケアのプロフェッショナルである大関 美里 先生にコラムを連載いただきます。
実際に、介護職として現場にいた過去の自分もそうでした。 「自分はこうだから」という意識から、「あなたのためを想って」という押し付けのケアを無意識的にしていたように思います。
加えて、排泄はマンツーマンで行われるケアですから、ケアの良し悪しが他者から評価されることが少ないという問題もあります。
ある施設での調査では、「トイレで排尿はできるがおむつ使用」の方は約4割、「予防的におむつ使用」の方は約2割にも達するという結果もありました。
本当に必要なケアかどうかは介護者側で検討されないことも多く、「おむつ着用は高齢だから仕方がない」といった諦めから、理由なきケアがおこなわれがちなのが現状です。
介護福祉士の資格を持ち、現場経験もありながら、祖父の状態を見逃して失敗した過去の在宅介護の反省から、 私は「排泄の不都合をどう看たら、関わる双方が少しでも楽に介護生活を送れるのか」と考えるようになりました。
どうして、そのケアをしているのか?
なぜ、その方はおむつを使用しているのか?
「人は“知っていたこと”に対しては反応が鈍くなる」と言われますね。
毎日する行為に改めて意識を向けて取り組むには、何か新しい切り口が必要だと感じました。
そうした想いから生まれたのが「DASUケア」という言葉です。
そこで、皆様にお伝えしたいのが「DASUケア」の3ステップ。
尺度の見えにくいものだからこそ、「はかる」をキーワードとしています。
エビデンスに基づくケアは、コメディカルスタッフの方は特に気を付けていらっしゃると思います。その援助や介入を、根拠をもって「どうしてこのケアをしているのか」説明できるようになる、そのための材料が世界共通の「数字」です。
(次回に続く)
(文責:DASUケアLAB代表・DASUケアコーディネーター、介護福祉士、社会福祉士、認定排泄ケア専門員(コンチネンスリーダー)大関 美里)
【DASUケアLAB WEB】
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