(文責:張本 浩平)
2017年9月6日に開催された第146回「介護給付費分科会」の資料が公開されました。 前回に引き続き、資料4についてお話させていただきます。
(画像引用:厚生労働省 第146回社会保障審議会介護給付費分科会資料)
さて、資料4の説明です。最初に断っておきますが、私は通所介護と通所リハは統合して、人員配置での加算による区分を分けてするべきだと思っています。
通所介護の時間と通所リハの時間(通所リハ:7~9時間、通所介護:6~8時間という時間区分)が異なることも恣意的で大義なきものだと思いますし、素晴らしいサービスを提供している通所リハを沢山知っています。
しかし、開設を保険医療機関に限定されている状況では、絶対に日本では広まりません。少しの悔しさと、素晴らしい活動をしている方たちへのエールとしてこの文章を執筆いたします。
(画像引用:厚生労働省 第146回社会保障審議会介護給付費分科会資料)
今さら述べるまでもありませんが、通所リハにおいて、その役割が通所介護と同じになっている部分もあります。議論では必ずそのような話がでます。これは仕方のないことで、通所介護も通所リハも理学療法士等を配置した場合、違いといえば理学療法士等の関わりの時間の長短と、医師がお昼休みに少し顔を出すか否かくらいのものです。
そうではない事業所もいくつか知っていますが、大多数の医師の関わり方はそのようなものではないでしょうか? 果たして、それは本当に意味があるのでしょうか?
通所リハのほうが通所介護よりも適切な場合がある方も、確実にいらっしゃいます。退院早期で機能回復が望める方や、医療的処置の高い方などがこれに該当します。
(画像引用:厚生労働省 第146回社会保障審議会介護給付費分科会資料)
私は通所リハも長時間の対応は必要だと考えます。
要するに、多様な使われ方が可能になったほうがよいということです。医療というものの本質のひとつに、不安産業というものがあります。ご家族の不安の解消に役立つのなら、積極的に活用するべきものであるでしょう。
本記事を執筆していて思ったのは「通所リハは、通所介護の上位互換という位置づけなのだろうか? それとも役割の違いによる区分なのだろうか?」ということでした。
本来なら、役割の違いを明確にしていくべきでしょう。しかし、単に上位互換という概念であるのならば、通所介護と統合したほうがよいでしょう。そちらのほうが様々なサービスを提供したり届出を行ったりする際に円滑であるからです。
(次回へ続く)
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